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血流検査
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非侵襲性血流検査

末梢動脈疾患(PAD)が疑われる方には血流(血行)の検査が行われますが、そのうち非侵襲性(ひしんしゅうせい)、つまり体を傷つけたり体内に器具を入れたりする必要のない検査には主に次の3つがあります。
  1. SPP(レーザードップラー)
    SPP検査については次項で詳しくご紹介します。
  2. ABI足関節・上腕血圧比
    足首と腕の収縮期の血圧比を測定するもので、比較的簡易に行うことができます。
    但し動脈の中が石灰化していると精度が低いことがあります。
  3. TcPO2(経皮酸素分圧)
    皮膚の上にあてたセンサーで血管を拡張させ、皮膚の酸素レベルを測定するものです。
    検査時間が長く、むくみやタコ(胼胝)があると誤差が生じることもあります。また足の裏や足の指では測定できません。

SPP検査とは?

SPPとはSkin Perfusion Pressure(皮膚還流圧)の略で、血行を調べたい場所にセンサーが付いたカフ(血圧を測るときのベルトのようなもの)を巻き、そのカフに空気を入れて膨らませ、一旦血流を止めます。その後カフから空気を抜いて血流が再び戻るポイント(皮膚還流圧)を測定するものです。
創傷が治るにはSPPの値が少なくとも40mmHgは必要と言われています。
SPPの値が40に満たない場合はPTA(カテーテル治療もしくは血管拡張術)やバイパス術を行い、血行を良くしてから、創傷を治すための治療を行います。

SPP検査の良いところ

上記のABI、TcPO2に比べて精度が高く、動脈の石灰化や動脈硬化の影響を受けません。また測定時間も5~15分以下と比較的短時間で済みます。
またSPPは足の裏、足の指などどの部分でも測定することができますので、創傷の近くの血流を正確に知ることが可能です。