糖尿病 潰瘍 足

TMA 切断 Trans-Metatarsal Amputation|メインビジュアル
TMA 切断 Trans-Metatarsal Amputation

TMA 切断 Trans-Metatarsal Amputation

足趾の血流が悪く壊疽が起こった場合、足趾に感染が起きてしまった場合、足趾を救うことができない時があります。その場合中足骨レベルで切断すると、適切な靴と装具を使えば、また歩くことができるようになります。

TMA切断Trans-Metatarsal Amputation

TMAは足趾や中足骨の頭部が壊死・感染を起こし、足先の切断が必要なときに適用する。 基本的に、(理想的には)足底の厚い皮膚を足背上部へ持ち上げるようになるため、完治後は耐久性の高いアンプタ法である。
しかし足底に創傷がある場合は、その部位を切除し、T字型の縫合をする(次ページ図参照)。 また、血流が悪い場合は適応が困難なため、事前に臨床所見(脈の触知など)、ドップラー、SPP、必要時アンギオによる血流確認が必要である。
もし足底の血流が足背の血流より低い場合は、皮膚への血流を遮断させないよう皮膚を良好な肉芽から切り離すことをせず(皮膚下にポケットを作らないように)FishMouth(魚の口)のように切り、少しづつ感染・壊死した骨、壊死組織や腱を切除し縫合する。
TMA完治後は、靴の中にFiller(詰め物)をいれたり中敷を作成するだけで、比較的簡単に歩行することもできる。
皮膚切開時のポイントはFishMouth(魚の口)のようになるが、皮膚はできるだけ残すように、またできるだけデリケートに扱うことが必要である。 オペ中のポイントは、中足骨を切断するときに一直線ではなくパラボラ状(山のように)にして、さらに尖った切断部をリェールなどで削ることで創傷の再発を予防を行う。 オペ中にAP Viewのレントゲンをとることで、うまく山状にできているかを確認するのもよい。 ドレーンも必ず入れなくてはならない。骨切断・摘出後は、骨を培養と病理へ送り、感受性結果に基いた抗生剤の調整をする。
オペ後3-4週間の歩行は禁物。抜糸はその後、皮膚の治癒が確認できてからとなる。
通常の切開例

足底に皮膚潰瘍がある場合
TMA完治後